はじめに
伊豆大島にある「椿花ガーデン」。
名前を聞くと、椿の花を楽しむ場所というイメージが浮かぶかもしれません。
もちろん、季節ごとに表情を変える花々は、この庭園の大きな魅力です。
けれど、園内を歩いていくと、楽しみは花だけではないことに気づきます。
丘の上から広がる海の景色。天候が良ければ見える富士山。そして、芝生の上でゆっくり過ごす時間。
花を見に来たつもりが、気づけば遠くの景色を眺めている。
今回は、そんな椿花ガーデンの楽しみ方を、季節の見どころや訪問前に知っておきたい情報とともにご紹介します。
① 椿花ガーデンは、どんな場所?
椿花ガーデンは、伊豆大島の元町地区にある、島の自然を生かした庭園です。
椿をはじめ、季節ごとに異なる花々を楽しめるほか、園内には展望台や芝生広場、うさぎの森などがあります。
この場所の特徴は、花を見るだけで散策が終わらないこと。
庭を歩き、丘の上から景色を眺め、気に入った場所で少し休む。
そんなふうに、園内での時間そのものを楽しめます。
椿園は2016年に国際ツバキ協会から「国際優秀つばき園」に認定されました。
花を大切に育てながら、島の自然や眺望も生かしている庭園です。
なお、椿花ガーデンは入園料が必要な施設です。料金や営業時間については、記事後半で詳しくご案内します。
伊豆大島には、無料の動物園と椿園を備えた「東京都立大島公園」もありますが、こちらは別の施設です。
大島公園では動物や多様な椿を観察し、椿花ガーデンでは庭を歩きながら景色の移り変わりを楽しむ。
それぞれに違った魅力があります。
② 椿の庭では、季節によって何が変わる?
椿花ガーデンを訪れるなら、まずは季節によって庭の表情が変わることを知っておきたいところです。
冬から春にかけては、名前のとおり椿が主役になる季節。
園内にはさまざまな椿が植えられており、早い時期に花をつける品種から、春に向かって咲くものまで、時期によって楽しめる花が変わります。
赤い椿が緑の葉の間に咲く姿や、園路を歩く途中で目に入る一輪の花。
こうした庭の風景は、花だけを大きく写した写真とはまた違う魅力があります。
同じ椿でも色や形が異なりますが、ここでは一輪ずつの違いを詳しく調べるよりも、花が庭全体の景色をどのように変えているのかに目を向けてみてください。
そして、初夏には別の楽しみが待っています。
椿花ガーデンには「アジサイの散歩路」や「アナベルの丘」があり、アジサイが咲く季節には、椿の時期とは異なる庭の表情を見ることができます。
椿の赤が印象的な季節もあれば、アジサイの花が園路を彩る季節もある。
同じ庭でも、訪れる時期によって目に入る色や景色は変わっていきます。

ただし、どの季節でも同じように花が咲いているわけではありません。
花の時期や開花状況は、その年の天候や品種によって変わります。
特定の花を目的に訪れる場合は、事前に最新の開花情報を確認しておくとよいでしょう。
そして、花が少ない時期だからこそ、庭の緑や遠くの景色をゆっくり楽しむという過ごし方もあります。
椿花ガーデンの楽しみは、花の咲いている場所だけで終わるものではないのです。
③ 富士見の丘まで行くと、何が見える?
椿花ガーデンを歩くなら、ぜひ足を運びたいのが、園内の小高い場所にある展望台です。
庭の中で花を眺めていたときとは、また違った景色が広がります。
西側に目を向けると、海の向こうには伊豆半島の方向へ眺望が開けています。
そして、空気が澄んだ天気の良い日には、富士山の姿を見ることもできます。
海の向こうに富士山が浮かんでいるように見える景色は、伊豆大島ならではの眺めの一つです。
ただし、富士山はいつでも見えるわけではありません。
晴れていても遠くに雲がかかっていたり、空気がかすんでいたりすると、山の姿を確認できないこともあります。
富士山が見えるかどうかは、その日の天候次第です。

展望台の魅力は、富士山だけではありません。
東側へ視線を移すと、島の中心にある三原山も望めます。
遠くの本土へ向かう景色と、島の内側に向かう景色。
同じ場所に立っていても、見る方向によってまったく違う風景が広がっているのです。
また、展望台からは園内の芝生広場や周囲の緑も見渡せます。
先ほどまで歩いていた庭を、今度は少し高い場所から眺めてみる。
すると、一つひとつの花を見ていたときとは違い、庭と周囲の自然が一つにつながって見えてきます。
椿花ガーデンの面白さは、花の向こうにある景色にもある。
そう思いながら歩くと、庭園で過ごす時間は少し違ったものになるかもしれません。
④ 芝生広場とうさぎの森で、少し足を止める
花を眺め、富士見の丘から景色を楽しんだら、園内でもう少しゆっくり過ごしてみるのもよいでしょう。
椿花ガーデンには、広々とした芝生広場があります。
周囲の緑や空を眺めながら、芝生の上でひと息つく。
観光というと、つい次の目的地へ急いでしまいがちですが、ここでは何かを見続ける必要はありません。
景色を眺めながら、何もしない時間を過ごす。
それも、この庭園ならではの楽しみ方です。
また、園内には「うさぎの森」もあります。
ウサギたちの様子を近くで観察できる場所ですが、足元にウサギがいたり、地面に穴があったりするため、走らずゆっくり歩くことが大切です。
動物の状態や当日の運営状況によって体験内容が変わる場合もあるため、施設の案内に従って楽しみましょう。

花を見て、丘に上がり、気に入った場所で少し休む。
椿花ガーデンでは、すべてを急いで見て回る必要はありません。
自分のペースで歩くことが、この場所を楽しむ一つの方法です。
⑤ 入園料・営業時間・アクセスで知っておくこと
椿花ガーデンを訪れる前に確認しておきたいのが、入園料金と営業日です。
大島公園とは異なり、椿花ガーデンは有料施設です。
また、季節によって営業時間や休園日の扱いが変わるため、訪問前の確認が大切です。
椿花ガーデンの基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
施設名 | 伊豆大島椿花ガーデン |
所在地 | 東京都大島町元町字津倍付41-1 |
大人入園料 | 1,150円(中学生以上) |
子ども入園料 | 600円(4歳以上) |
通常営業時間 | 9:00〜15:00 |
シーズン営業時間 | 9:00〜16:30 |
通常休園日 | 水曜日・木曜日 |
シーズン中の休園日 | 公式案内ではなし |
電話番号 | 04992-2-2543 |
※入園料は2026年10月改訂の公式情報です。シーズン営業の適用期間や臨時変更については、訪問前に施設へ確認してください。
車で訪れる場合
椿花ガーデンは、伊豆大島の元町地区に位置しています。
元町港や岡田港から車で向かうことができますが、移動時間は出発地点や道路状況によって変わります。
駐車する際は現地の案内を確認し、指定された場所を利用してください。
園内をゆっくり散策したい場合は、次の観光予定まで余裕を持たせておくと安心です。
バスで訪れる場合
レンタカーを利用しない場合は、路線バスで訪れる方法もあります。
大島バスの三原山ラインに「椿・花ガーデン」停留所があり、施設の近くで下車できます。
ただし、運行時期によって便数や時刻が変わるため、往路だけでなく復路のバスも事前に確認しておきましょう。
帰りの船に乗る日なら、港までの移動時間も考慮しておくことが大切です。
どのくらい時間を取ればいい?
椿花ガーデンでの滞在時間は、何を中心に楽しむかによって変わります。
花を中心に見るなら庭園散策を優先し、天気が良ければ富士見の丘へ。
時間に余裕があれば、芝生広場やうさぎの森まで足を延ばすのもよいでしょう。
無理にすべてを回ろうとせず、その日の天気や花の状況に合わせて過ごし方を決めるのがおすすめです。
伊豆大島全体の観光計画を考える場合は、1泊2日のモデルコースも参考にしてみてください。
⑥ 花を見て、景色を眺める。それだけでもいい
椿花ガーデンには、季節によって表情を変える花々があります。
庭を歩けば、椿やアジサイに出会う季節があり、丘の上まで行けば、海の向こうに広がる景色を眺めることができます。
天候に恵まれれば、富士山が見える日もあるでしょう。
そして、芝生の上で少し休む時間にも、この庭園らしさがあります。
どの花が咲いているか、富士山が見えるかどうかで、その日の楽しみ方は変わります。
けれど、すべての景色に出会えなくても構いません。
目の前の花を眺めるだけでも、遠くの海を見渡すだけでも、そこで過ごした時間は旅の思い出になります。
花を見に来て、景色を眺めて、少し立ち止まる。
椿花ガーデンには、そんな島の時間が流れています。
予定を詰め込みすぎず、自分のペースで庭を楽しんでみてください。
伊豆大島には、椿花ガーデンのほかにも、自然や島の暮らしを感じられる場所がたくさんあります。
